マイクロソフトによるアクティビジョン・ブリザードの巨額買収を巡るFTC(Federal Trade Commission、連邦取引委員会)との裁判文書において、マイクロソフトは、任天堂のSwitchの次世代機について「近い将来に発売される見通し」だと推測している。
事の経緯は2022年1月、マイクロソフトがアクティビジョン・ブリザードの約10兆円規模となる巨額買収を行うと発表した時点まで遡る。この買収計画について、米・連邦取引委員会であるFTCが反トラスト法(独占禁止法)の疑いがあるとして、裁判所に差し止め請求を行ったことを境に、マイクロソフトはさまざまな諸問題に直面。マイクロソフトのみならず、ソニーや任天堂をも巻き込む裁判沙汰となった。
マイクロソフトは先日、FTCとの裁判に勝訴し、アクティビジョン・ブリザードの買収がほぼ確定的となった。その後、FTCは上訴を求めたものの、裁判所から棄却され、マイクロソフト側の勝訴が確実となった。
この巨額買収を巡るマイクロソフトとFTCの裁判文書が7月12日、公開され、マイクロソフトが任天堂の次世代機に関して次のように言及していることが分かった。
Regardless of industry numbering conventions, the Nintendo Switch is in the “current generation” of gaming consoles. Moreover, Nintendo is expected to release its next generation console in the near future.(任天堂は近い将来、次世代機を発表すると見られている)
DEFENDANTS’ PROPOSED POST-TRIAL FINDINGS OF FACT AND CONCLUSIONS OF LAW,https://storage.courtlistener.com/recap/gov.uscourts.cand.413969/gov.uscourts.cand.413969.306.0.pdf,pp91-92
マイクロソフト側の予測としては、任天堂のSwitchの次世代機が近い将来のうちに発表されるとの内容で、任天堂との次世代機に関するやり取り等を明かしたものではなく、あくまでマイクロソフトによる推測に過ぎない。
次世代機に関する噂が渦巻く最中、任天堂は現時点で、発売から7年が経過したSwitchの次世代機に関して具体的な言及はしていないが、 Switchから次世代機への移行にニンテンドーアカウントを使う予定であることを明かしている。
しかし、実際のところ、任天堂は先日の「Nintendo Direct 2023.6.21」の中で、年内に発売予定の『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』や『スーパーマリオRPG』のリメイク、2024年に発売予定のピーチ姫が主人公の新作や『ルイージマンション2』のリメイクなどを発表したことから、少なくとも年内、2024年もNintendo Switchに注力していくことは確実視されている。
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