任天堂、ハードの世代交代について「成功したゲーム機の後で非常に苦労した経験を何度もしている」
任天堂は本日(2月7日)、「2024年3月期 第3四半期決算説明会 質疑応答」を公式ホームページ上で公開。その中で古川俊太郎社長はゲーム専用機ビジネスに関して言及した。
Q9. 任天堂はゲーム専用機の取り組みに関しても、IP 展開の取り組みに関しても盤石な体制を築けているように見える。しかし過去を振り返ると、他社のハードウェアの登場やモバイルゲームの拡大などの外部要因も任天堂のビジネスに影響を及ぼしていたと思う。最近は新たなエンターテインメントが登場し、ゲームそのものも変化し続けている。そのような任天堂ビジネスを取り巻く外部環境の中で、今後特に気をつけるべきリスクがあれば教えてほしい。
A9. 古川氏:私たちは常に大きな危機感をもって日々ビジネスに取り組んでいます。ゲーム専用機ビジネスにおけるプラットフォームの世代交代は、決して簡単なものではありません。うまくいったプラットフォームの後に非常に苦労した経験を何度もしていますので、現状が盤石だという意識は全くありません。
また、ご指摘のように当社の事業は常に激しい競争にさらされています。広くエンターテインメントという面で見れば、ビデオゲームだけではなく、様々な娯楽が競争相手になる厳しい業界です。そうした中で、今後もユニークな提案を続けていくことで、お客様に選んでいただけるようなブランドになる必要性がこれまで以上に高まっています。
世界中のお客様に楽しんでいただける独創的な娯楽の提案を続けていくためには、ハード・ソフト一体型のゲーム専用機ビジネスを続けていくことが、現時点での最善の策だと考えます。その考えのもとでさまざまな研究開発を進めていますが、生活必需品ではない当社の商品は、面白くなければすぐに振り向いてもらえなくなります。
そのため、ゲーム専用機以外の場でも任天堂を身近に感じていただくための取り組みを続け、長きにわたって任天堂 IP を応援していただけるお客様を増やし、お客様とのつながりを維持することが重要だと認識しています。
2024 年 3 月期 第 3 四半期決算説明会(オンライン) 質疑応答(要旨
古川氏は、過去のハードウェアの世代交代について、「成功したハードの次で非常に苦労した経験を何度もしている」と答え、現状が盤石である意識は全くないとした。
また、ゲームは生活必需品ではないため、ユーザーが面白くないと感じればすぐに振り向いてもらえなくなるとして、長期にわたってユーザーとの関係性を維持することが重要だと話した。
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