【ネタバレ注意】ゼルダTotK、エンディングは藤林Dが『スカウォ』でやりたかったこと
この記事には、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』のエンディングに関するネタバレがあります。まだクリアしていない人は今は見ないことをお勧めします。
シリーズ最新作『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』では、2011年発売『スカイウォードソード』では成し得なかった、空から地上へのシームレスな移動が可能となったが、本作ではそれ以外にも"実はスカウォでやりたかったこと"が存在している。
2011年当時、任天堂ホームページで公開された「社長が訊く『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』」の第5回「濃密な空と町」篇にて、藤林ディレクターがシナリオについて、次のような話をしている。
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青沼 でも、そうこうしているうちに、今回のスタートになる場所を「空に浮かべたい」っていう話が出てきたんです。それを聞いて、たしかに構造的にはそこから飛び降りるみたいなかたちにすれば、それはそれでアリだなと。
岩田 たしかに、道はいりませんからね(笑)。
青沼 そうなんです。でも、その後、「じゃあ、飛び降りるってどうするの?」と。
岩田 「飛び降りる」というアイデアは藤林さんですか?
藤林 はい。もとは、テレビか何かで見たんですけど、スカイダイビング中に女性が気絶してしまい、それに気がついたベテランのスカイダイバーがものすごい勢いで女性のところまで滑空していって、彼女を抱きかかえつつ、自分のパラシュートをひらいてカッコよく地面に降り立つ!という映像が記憶にあって。
岩田 藤林さんはそれを見て、いつかはそのようなことを実現したいと思ったんですね。
藤林 そうです。いつかゲームでやりたいと思ってはいたんですが、でも「空からはじめる」というだけでは絶対に企画が通らないんです。
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「社長が訊く『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』」第5回:「濃密な空と町」篇(1.『マリオ』のコース選択から生まれたもの)https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/souj/vol5/index.html
社長が訊くで語られていた、藤林ディレクターが『スカイウォードソード』でやりたかったことが、本作『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』ではまさしく、エンディングに描かれている。
エンディングでは、ソニアとラウルによってゼルダが白龍から人間に戻った後、リンクは気を失う。気がつくと、リンクは空から落下しており、目線の先にはゼルダが。ここで、本作のメインテーマが使われている。リンクは本作のオープニングで握れなかったゼルダの手を握ることができ、そのまま抱きしめながら2人で池に落下。そして、リンクがゼルダをお姫様抱っこしていく描写も丁寧に語られた。