第29回AMDアワードにて任天堂の宮本茂氏が功労賞に選出 優秀賞に「マリオ映画」「ポケモンスリープ」
一般社団法人デジタルメディア協会(AMD)は3月5日、優れたデジタルコンテンツ等の制作者を表彰する「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー’23/第29回AMDアワード」の授賞式を開催した。(プレスリリース)
授賞式では、任天堂の代表取締役フェローの宮本茂氏が「功労賞」に選出されたほか、昨年公開された「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」や『Pokémon Sleep』が年間コンテンツ賞である「優秀賞」に選出された。
各作品の受賞理由・受賞コメントについては以下の通り。
優秀賞:ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー
- アニメ映画として世界歴代2位の興行収入となった同作は、「マリオ」が誕生から約40年で国や世代を超えた世界的キャラクターとなったことを証明した。「面白さ」を追求する任天堂のモノづくり精神と、数々のアニメ映画を成功させてきた Illumination のノウハウが合わさって制作された本作は、ゲームをプレイしない人にも大ヒット。映画を起点にグッズなどの売り上げも急伸するなど、多方面にマリオファンを広げた影響力も評価する
受賞コメント
- このような栄えある賞をいただきまして大変光栄です。この映画は、イルミネーションおよび任天堂のスタッフのマリオ愛、努力、そしてコラボレーション精神の結晶のような作品です。世界中の多くのお客様にご覧いただき、高くご評価いただけたことは、本当に幸運だったと考えています。この映画を観てマリオをともに応援してくださった世界中の皆さまに感謝を申し上げます。
優秀賞:Pokémon Sleep
- スマートフォン向けの睡眠ゲームアプリ。2023 年 7 月配信の翌月には世界累計ダウンロード数 1000 万突破の人気アプリに。昨今は健康増進のゲーム活用例もみられるが、本作は従来ゲームを止めて休む行為だった「睡眠」をゲームのテーマとする新境地を切り開いた
受賞コメント
- この度は素晴らしい賞を頂き、誠にありがとうございます。株式会社ポケモンの社是は、ポケモンを通じて、仮想世界と現実世界の両方を豊かにすることです。先日実施した調査では、76%のユーザーが本アプリをきっかけにより長く眠るようになったそうです。睡眠不足が社会課題となる中、デジタルコンテンツである本アプリが人々の行動変容に繋がり、仮想世界だけでなく、現実世界に少しでも影響を与えたのであれば、とても光栄に思います。
功労賞:任天堂株式会社 代表取締役フェロー 宮本 茂
- 世界中のゲームファンを魅了するゲームシリーズの生みの親。フランスの文化勲章、スペインのアストゥリアス皇太子賞などを受賞、日本でも文化功労者に選定され、業界を超えて高い評価を受けている。40 年以上のキャリアの中で、新しいアイディアの詰まったゲーム作品を数多く世に送り出し、愛されるキャラクターたちを生み出してきた。2023 年も、「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」「ピクミン4」が世界中で大ヒット。プロデューサーを務めた「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」は、IP 作品の映画化のお手本とも評され大好評を博した。
受賞コメント
- この度は「第 29 回 AMD Award」功労賞に選出いただき、まことにありがとうございます。ビデオゲームの制作に携わり始めてから、あっという間の40年でした。当初はアメリカに遅れているという意識を持ちましたが、進めるうちに世界中が黎明期にいるという認識に変わってからは純粋に新しい遊びを開拓することを楽しむようになりました。コンピュータ技術は進化し続けて、それに合わせて新しい遊びを考えてこれたのも幸運でした。今では親子3代ゲームを遊ぶとか、マリオで育った人達が様々なジャンルに広がりました。そういう人たちとテーマパークや映画といった新しいジャンルで一緒に仕事ができるようになったことが、さらに作る喜びを加速させてくれています。ここまでゲーム業界とゲーム産業を大きく育ててくださった関係者各位に対しても心より感謝申し上げます。これからも世界中の人に笑顔になっていただけるよう、精進してまいります。
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